「けいれん」は、自分の意志とは無関係に、手足がガクガクとふるえたり、硬直して突っ張ったりする動きをさして言われる言葉です。同じように自分の意志とは無関係に体が動く運動に不随意運動があります。けいれんも意図した運動(随意運動)ではありませんので、広い意味では不随意運動ですが、一般に、不随意運動にけいれんは含まれません。
不随意運動については、別項目で説明いたします。
「けいれん」は、発熱や電解質異常、薬物、などによっても起こります。この場合、けいれんをくり返す慢性の病気ではなく、てんかんではありません。
一方、てんかんは多くの場合、けいれん発作を起こしますが、意識がなくなる、言葉がでなくなる、同じ行動を繰り返すなどのけいれん以外の症状の場合もあります。
小児にみられる「てんかん」と「『てんかん』ではない『けいれん』」については、別項目で説明します。
とは言っても、初めてけいれんを見るとびっくりします。
とても長い時間のように感じますが、ほとんどの場合、1分程度で止まりますので、あわてず危険なものだけを遠ざけておきましょう。
口の中に物をいれたり、体を揺すったりしてはいけません。
嘔吐をすることがあります。衣服をゆるめて、吐いたものが喉につまらないよう、横を向けて寝かせるのが良いです。
どこから起こって、どういうけいれんであったのか、何分くらい続いて、どのようにおさまったか等の情報は、診断や治療に役立ちます。
可能であればこういうことを記録したり、動画に残しておいていただけるとありがたいです。
上記の様なときなどは、救急車にて受診するのが望ましいです。
はじめてのけいれん、頭を打ったあとのけいれん発作、生後6か月以下または、6歳以上のけいれん発作、発熱のないけいれんなど。
以前に起こったことのあるけいれん発作(熱性けいれん、診断のついているてんかん発作など)で、いつもの状態に戻っているとき、けいれんかどうかはっきりしないとき、などは緊急性は高くないので、通常の時間内の受診をおすすめします。
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