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o.27「人生という本には、後ろの方に答えが書いてあるわけじゃない」・映画「フロントライン」を観ました・今月の1曲-垂水区|たかの発達リハビリクリニック

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-後ろ向きには前向きに-
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No.27

2025.8
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「人生という本には、後ろの方に答えが書いてあるわけじゃない」

 

In the book of life, the answers are not in the back

 

これは、スヌーピーの飼い主(?)であるチャーリー・ブラウンの言葉だそうです。別に私はスヌーピーにとくに興味はないのですが、先日、うちのスタッフが、スタッフにスヌーピー好きが多いとかいう話をしていたので、昔聞いたこの言葉を今月の巻頭にもってきました。
なかなか味わい深い言葉ですよね。昔、問題集の後ろにある答えをみて写していました。人生はそんな風に後ろに答えがついているわけではないので、後ろを見て行動ですることはできません。歳をとって、いくつかそれなりの経験をして、以前よりは後ろの方に来たかなと思っても答えはわからないし、そもそも正解などないように思います。答えはあるものではなく作るものなのでしょう。
私も、もう人生の第4コーナーを回ってしまったかなという歳になりました。最後の瞬間にこれが答えだったよと言えるでしょうか、そうなるように生きていきたいとは思います。

映画「フロントライン」を観ました

なかなかおもしろかったです。実際に船内がどんな状態であったのか知らなかったですし、これがどの程度ノンフィクションなのかも知りませんでしたが、主要登場人物には、それぞれモデルがいて、ああこの人ね、と私にもわかる人がいたりして、実際にかなり近い話なのだなと思って観ていました。私としては、クルーの人の働きに感動しましたが、そのモデルになった人が、「私の目の前で起こったことがそのまま映画になっていて感動しました」というようなこと言っている記事を映画の後に見て、かなり現実に即したものだったのだなと改めて思いました。
DMATと官僚の間での折衝や駆け引きなど現実場面での大変さもよくわかりました。映画では松坂桃李が演じた厚労省の官僚(立松)のモデルになった方が、「官僚は色々な映画で悪役として描かれがちですが、ほとんどの官僚はまさに『人の役に立ちたくて役人になった』と思っています。(中略)次の健康危機の時もきっと私たちはまたフロントラインに立つはずです。
『お願いしたのは厚労省ですから』と立松のようにさらっと言えるように、次のフロントラインの責任も果たそうとこの映画から力をもらいました。立松本当にありがとう!!」と手紙を書いておられました。めちゃくちゃカッコいいです。

本来DMATの任務ではなかったこの仕事を受けた神奈川DMATは偉かったと思いますが、やはり感染症の専門家を名乗る先生方は、真っ先に自分から手を挙げてこの仕事をやるべきだったと思います。
映画の中にもでてきている一悶着を起こしたゾーニングが全然できていない問題ですが、これは、映画の撮影上や設定上の問題で仕方ないのでしょうが、マスクもしていないし、ゾーニングの話も出てこず、実際はもう少しちゃんとやっていたと思うので、感染対策の基本の話はあってもよかったのかなと思いました(あんなガウンの脱ぎ方はしませんし)。あのYouTubeでの「医療従事者の感染対策がむちゃくちゃ、悲惨な状態」告発問題は、また別の問題ですが。
映画の中で「北関東感染症学会(だったか?)」はダイヤモンドプリンセス号には学会として関与しないという声明をだした、というような場面がありましたが、実際にこのような学会やこのような声明はなかったのですが、このダイヤモンドプリンセス号が停泊している対岸の横浜では「日本環境感染学会」が開かれており、和やかに(まあまあ密に)、懇親会が行われていました。参加していた先生は海上でこんなことになっているとは知らなかったと言っておられました。
では、お前は何をしたんだと言われると、返す言葉もありませんが、これからも自分のできることを地道にやっていくしかないですね。
映画全体を通しては、窪塚洋介くんがカッコよかったです。

「劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来」観ました

前知識なく何の思い入れもなく観に行きました。そういう人にも楽しめて、わかるようになっていました。そのためにちょっと説明的な部分が多いような気がして、よく知っている人にとっては冗長な部分も多かったのかもしれません。
全体を通して言えば、長すぎる。とくに、戦闘場面が延々と続き、それが結構残酷で、ちょっとうんざりしました。とくに鬼と呼ばれる人たちが、もう死んだらいいのにと思っても、まだ生きていて、さらに痛めつけられるという、見ていてちょっとつらかったです。
これはそういうテーマの映画ではないとはわかっているのですが、殺戮は殺戮を繰り返すのみで何も生まれない、復讐は復讐の連鎖を生むだけで、いつまでも続くだけであると嫌になってきました。鬼には鬼の正義があるのではないか、彼ら(鬼殺隊)は、結局何を意図して、何をやっているのだろうか、と純粋に楽しむことができませんでした。そういう問題ではなく、この映画は、世界の歪みから生まれた化け物を退治する、その中の葛藤や友情や人を大切に思う気持ちやスポ根的要素を楽しむ勧善懲悪の物語であるというのは分かるのですが。
今回は、猗窩座再来ということで、猗窩座さんが主役の一人だったと思うのですが、心も体も行き場をなくした彼はある道場主に助けられました。道場主には、咳込んで、どんどん衰弱していく病気の娘がいるのですが、彼は熱心に彼女の世話をします。これは、時代背景と病状から、どうみても結核の設定ですが、誰にも感染せず、何の治療も行わず、その娘は元気になります。そして二人は淡い恋心をはぐくむようになるのですが、いや、それはないやろ、明らかに排菌していたやろ。その後、道場主と娘は毒殺され、彼は鬼になるという急展開をとげるのですが、いや、それなら、結核で死ぬやろと。すみません、また映画のテーマとはまったく関係のない話で。
映画館は一杯でした。私は2人で観にいったのですが、隣のグループ(?)とは一席あけて席をとりました。人気の映画なので、埋まるかもしれないなと思っていましたが、若い子、とくに女性がくるかなと思っていましたが、まあまあのおじさんがやってきて座りました。いや、別に、イカツイかったり、ちょっと小太りだったりのおじさんが一人でアニメをみにきても、何の文句もありません。
猗窩座のストーリーは感動的でもありました。おじさんは泣いていました。僕の一緒に来た隣の人は寝ていましたけど。
でも、この作者は、人気絶頂のときに、あえて、きっちりと結末をつくって、作品をいいところで終わらせてあげたのはすごいと思います。この映画も全体で、90分くらいにまとめられていたら、テンポもあってもっとよかったかもしれません。

-今月の一曲-


音楽評論家の渋谷陽一さんがお亡くなりになりました。
彼を中心に創刊された「rockin’ on」という雑誌を初めて読んだときは衝撃でした。高校2年生の時に、パンク元年、Sex Pistolsのアルバムが発売されました。その後だったと思うのですが、創刊4人組とその周りの方だけで、隔月刊から月刊になった頃だと思います。白状します。いきなり影響を受けて、私も、おそらく全国に山のようにいたと思われる岩谷宏のエピゴーネンの一人でした。
渋谷陽一のラジオも、NHK-AMの「若いこだま」から聞いていました。NHK-FMの「サウンドストリート」も、森永博志さん、坂本龍一さんがお亡くなりになり、渋谷陽一さんも亡くなられましあ。だんだん自分も近いのだなと思います。
もう、何十年も前から「rockin’ on」も読まなくなりましたし、渋谷さんのラジオも「サウンドストリート」以降、ほとんど聴いていませんでしたが、今の私を形作るのに多大な影響を与えてもらったと思っています。
彼らの意思とはまったく違うかもしれませんが、私が学んだことは、評論家になってはいけないということと、社会を変えるためには、偉くなって上に立たないとダメだということでした。評論家ではなく、現場の人間だったと思いますが、偉くはなれませんでした。(しかし、今回は、映画2本の評論か)
謹んでご冥福をお祈りいたします。


Led Zeppelin - Stairway To Heaven (Official Audio)

 

著者 たかの発達リハビリクリニック 
院長 高野 真

小児神経科・リハビリテーション科・児童精神科
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