我が国の出生率がどんどん下がっていることはみなさんご存知だと思いますが、日本の人口は17年連続で減少しています。
高齢化社会が本当に進んでおり、ここ数年は死亡者数も増加し続けています。死ぬ人は増え続け、生まれる人は減り続けるという状況が続いているわけです。
昨年(速報値)の出生数は過去最低の75万8631人、死亡者数は過去最大の159万503人で、人口減少も過去最大で、83万人以上となっています。姫路市と明石市が毎年なくなっていっているようなものです。
ただし、出生率の低下は我が国だけのことではなく、とくに東アジアの国で目立っており、韓国、中国は日本以上です。
韓国の2023年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)は0.72(速報値)で、歴史上異例の少子化となっています。日本は1.26(2022年)で、中国の1.09を上回っていますが、毎年下がり続けており、先進国7か国G7の中で最低ということです。
一方で、人工妊娠中絶の届け出件数は2022年度に、12万2275件あります。単純に計算すると、6人生まれるのに対して、1人が中絶されていて、およそ4.3分に1回人工妊娠中絶が行われていることになります。
もちろん、中絶が行われるのには、種々の理由があってのことですが、こう見ると多いなという気はします。
例えば、我が国の年間の交通事故死者数は2610人と以前に比べかなり少なくなっています。ネット社会になって、殺人事件や凶悪事件のニュースを毎日のように目にする印象ですが、殺人事件による死者は254人と非常に少なくなっています。
世界的にはいまだ殺人は多く、ウクライナやイスラエルのような武力紛争での死亡者数の4倍以上の人が、殺人事件で亡くなっているそうです。
ブラジルでは、およそ10分に1人が殺人事件の犠牲者となっているようで、いかに日本が安全な国かわかります。
しかしながら、我が国では、年間21881人もの自殺者が出ており、韓国と並び自殺大国です。これについては、また、別の機会に考えてみたいと思います。
ただし、人工妊娠中絶数も年々減少しており、ピーク時の10分の1近くになっています。そういう意味では、妊娠意欲(?)、妊娠機会も低下しており、文字通り少子化が進んでいるということだと思います。
生まれる人はどんどん減っていって、死ぬ人は増えているというこの状況は本当に由々しき問題です。
環境問題、エネルギー問題、異常気象問題、軍事問題、世の中にいろいろな問題があるのですが、少子化、人口減少は一番の問題だと思います。
人類の根源的な力がどんどん失われていっているのです。種々の問題の解決を図るためには、多くの人の知恵や努力が必要ですが、その人がいなくなっています。もし、今、子供の数が増えたとしてもそれが、実質的な増加として社会に反映されるためには、数十年かかります。もちろん、今、そんなきざしはまったくないのですが。
かつては、Made in Japanは信頼の証でしたが、今はそうではなくなっているようです。
先日、ようやくH3ロケットの打ち上げに成功しましたが、2023年のロケット打ち上げ回数は、アメリカ合衆国が108回でトップでしたが、中国68回、ロシア19回、インド7回で、我が国は2回だけでした。別にロケットを飛ばすのがいいとは思いませんが、その間、我が国は国産航空機の開発からも完全に撤退することになり、かつての技術大国といわれた頃とは様変わりしていると思います。
人が増えていかないと国力は衰退する一方だと思います。
こどもができない男性や女性もおられるので、こういうことは大っぴらには言いにくい時代なのかもしれません。産まない選択も全く個人の自由です。ただ、こどもを産みやすい、子育てがしやすい世の中になったらいいなと思います。
異次元の少子化対策は功を奏するのでしょうか。
クリニックを開院してから、まだ1年たっていませんが、赤ちゃんの生まれた方が何人かおられます。
発達障害のお子さんもおられて、何かと大変だと思うのですが、みなさん明るくて楽しいお母さんで、赤ちゃんを連れてきていただくとうちのスタッフも大喜びです。
私も含め、また仕事に対するモチベーションが上がり、こどもの持つパワーを改めて感じております。
・松田聖子「制服」
・川嶋あい「旅たちの日に」
川嶋あい / 旅立ちの日に・・・(Lyrics) (YouTube.com)
・尾崎豊「卒業」
尾崎豊 - 卒業 (有明コロシアム) (YouTube.com)
昨日の夜何を食べたかも思い出せなくなっていますが、40年前の尾崎豊の「卒業」はまだ歌えます。
番外は斉藤由貴「卒業」です。
著者 たかの発達リハビリクリニック
院長 高野 真
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